とぼとぼ韓国/出発まで


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船と列車でソウルへ行きたい

 「船で大陸に渡りたい」、――というのがどのへんから生まれる心情なのだか、自分でもよくわからないけれど、とにかく昔からそういう思いがあった。高校・大学と中国語を勉強していたけれど、実はそれよりも前に、中学生のときに韓国語を自力でほんの少しかじった経験があって、ハングル文字は、意味はわからないなりに、一応、読むことができる。そして、下関や博多に行けば、韓国の釜山(プサン)まで船が毎日出ていて、気軽に渡航できるらしい。釜山からは『セマウル』号という特急列車がソウルまでばんばん出ているようだ。…いつか絶対に行ってやろう、と機会をうかがっているうちに会社員になってしまったけれど、幸いなことに、10日間もまとまって休みが取れることになった。新人のくせにやりたい放題という感は否めないが、まぁ、いいだろう(苦笑)。

 というわけで、7月あたりから日程を決めて、水面下でいろいろ動いていた。下関からフェリーで韓国に入国してソウルまで行くとして、問題になるのはソウルからの帰りの航空券だ(帰りも船で帰ってくるような悠長なことはさすがにできない)。ぼくは航空券のことには詳しくないけれど、ふつう、航空券というのは日本発で往復で買うものだと思うし、ソウルから成田までとなると、韓国発の片道ということになるから、日本で手配できるのだろうか? ――また、韓国での宿泊は? 京都の宇多野ユースホステルに泊まった経験に味をしめて、ユースホステルを泊まり歩いてみようと思うけれど、日本から予約できるのか? 列車の切符は現地で買うしかないだろう、、、等々。

* * *

 航空券については、HISに見積もりを頼んでみたが、どうもHISで手配するのはちょっと割高なようだ。大韓航空、アシアナ航空、JAL等々、どれも三万数千円という回答で、これに手数料が別途、数千円かかる。成田から往復の格安航空券を買うのに比べれば贅沢な旅行になることは最初からわかってはいるけれど、ちょっとどうかという気がする。

 それで、最終的に頼んだのは、大象旅行社という韓国の旅行会社。この会社は日本人相手にいろんな手配をしているようで、こういった片道航空券の手配もOK、現地受け取り・現地支払いができる、という話をネット上で知った。メールで問い合わせてみたら、「少しでも安いJALが手数料等込みで29,700円」という返事をもらったので、手配を頼むことにした。

#ソウル・成田間にはいろんな航空会社が飛んでいるけれど、調べてみると、韓国系の大韓航空やアシアナ航空よりも、日本系のJALやANAの方が安いらしい。北京線や台北線なんかだと、日本の航空会社、とくにJALは高い方に属すると思うので、ちょっと意外だった。

フェリーのクーポン 船については、下関ー釜山の『関釜フェリー』の乗船券を、会社近くの交通公社で購入。いちばん安い二等船室で8,500円。二等は大部屋らしいが、まぁいい。国内旅行のカウンターで、あっという間にクーポン券ができてしまった。

* * *

 最後に、宿泊の問題。IBNという、世界各国のユースホステルの予約ができるオンラインシステムがあって、そこではソウルの『オリンピック・パークテル』というユースホステルの予約ができる。ソウルには3日間滞在しようと思っていたが、IBNからは2泊ぶんしか予約できず、もう1日のぶんは満室表示が出てしまう。しかし、直接、英文でメールを出してみたところ、OKという返事が来た。IBN予約を受け付けるベッド数に枠があるのだろうか。IBNからの予約はクレジットカードで引き落とされ、直接予約したぶんは現地で支払うことになる。

#しかし、このユースホステルを予約したのは、結果的には失敗だった。そのことについても、おいおい書かねばならないだろう。

 だが、韓国に入国して最初の2日間の予約はできないまま、というかいろいろ忙しくて腰を据えて考える余裕がないまま、出発の日が近づいてしまった。ネット上で旅行記などを読むにつれ、「…なんとかなるのではないか、、、」という気がしてきて、あまり力が入らなくなってきてしまう。

* * *

 というわけで、韓国は観光ならビザも要らない、パスポートを持つほかは国内旅行みたいな感じで、宿のあてもなく行くことになった。大象旅行社に頼んでいる帰りの航空券だって、一応「手配OK」というメールをもらったけれど、本当に大丈夫なのか。現地受け取りの際にうまく会えなかったら? まぁ、支払いも現地だから、その点は少し安心だし、ほとんど正規運賃なのだから(ソウルー成田の正規運賃はアシアナ航空やJALの韓国のウェブサイトを見てだいたいつかんでいた)、いざとなれば現地の航空会社のオフィスに行って買えばいい。。。等々、いろいろ考える。――しかし、そもそも、一人で海外に行くのは初めて。韓国語は勉強していたと言っても、実際に使うとなれば挨拶程度のレヴェル。大丈夫なのかなぁ。

◆最終的に決めた韓国内での旅程は、以下の通り。
  • 9月24日 朝、韓国入国(関釜フェリー)、釜山→慶州、慶州泊
  • 9月25日 慶州滞在
  • 9月26日 慶州→ソウル、ソウル泊
  • 9月27日 ソウル滞在
  • 9月28日 ソウル滞在
  • 9月29日 午後、ソウル・仁川国際空港→成田に帰国



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